「株式投資・トレードでより効率よく取引をして利益を少しでも増やしたい」「注文方法を少数しか知らずもっと取引のバリエーションを増やしたい」などと思われていませんか?
トレードを初めてしたころは大半の人は成行注文からスタートしますが、効率よく稼ぐために他の注文方法も使いたいですよね。
利用する証券会社・取引所・ツールによって、設定されている注文方法はそれぞれ異なり、投資を深めていくと複数の取引プラットフォームを使うことになると思います。
トレードをするうえで様々な注文方法を知り、注文方法を使い分けて取引することで、より利益を狙いやすくなり損失幅も最小限に抑えられるようになります。
この記事では株式投資・トレードで使う6つの注文方法について解説していきます。
ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
注文方法➀成行注文(クイックトレード)
成行注文(Market Order)は、金融取引において、現在の市場価格で即座に取引を実行する注文のことです。トレーダーが設定した価格ではなく、市場の最良価格(売り注文では最高の買値、買い注文では最低の売値)で成立します。
特に流動性の高い市場(例:主要通貨ペアなど)では、成行注文を出してもほぼ確実に約定されることが一般的です。ただし、市場が急激に変動する場合や、流動性の低い市場では、注文価格と実際の約定価格が大きく乖離する可能性があることを考慮する必要があります。
注文方法②指値注文
指値注文(Limit Order)は、金融取引において、特定の価格で取引を実行したい場合に使用される注文のことです。トレーダーが取引したい通貨ペアや金融商品の価格が、現在の市場価格よりも有利な価格で成立することを狙って出す注文です。
指値注文は、トレーダーが市場価格ではなく、指定した価格レベルでの取引を行いたい場合に利用されます。売り注文の場合は市場価格よりも高い価格、買い注文の場合は市場価格よりも低い価格での取引を希望するときに使われます。
指値注文は、トレーダーが市場の動向を考慮し、より有利な取引価格を狙って注文を出す際に有用なツールとして利用されます。ただし、市場が指定した価格に達するかどうかは保証されませんので、指値注文が必ず約定するわけではありません。
具体的な例を見てみましょう。
➀トレーダーが特定の通貨ペアを買いたい場合
市場価格が1.2000で取引されている場合、トレーダーは1.1980の価格で買いたいと考えるかもしれません。その場合、1.1980の価格で買い注文を出すことで、指値注文が成立し、市場価格が1.1980まで下落した時点で買い取引が実行されます。
②トレーダーが特定の通貨ペアを売りたい場合
市場価格が1.3000で取引されている場合、トレーダーは1.3020の価格で売りたいと考えるかもしれません。その場合、1.3020の価格で売り注文を出すことで、指値注文が成立し、市場価格が1.3020まで上昇した時点で売り取引が実行されます。
注文方法③逆指値注文(ストップロス)
逆指値注文(Stop Loss Order)は、金融取引において、トレーダーが損失を最小限に抑えるために使用する注文のことです。逆指値注文は、特定の価格に達した際に自動的にポジションを決済する仕組みとなっています。
トレーダーが取引を行った後、市場が予想と逆方向に動いて損失が発生した場合、逆指値注文を使用してその損失を制限することができます。逆指値注文は、損失を許容できる範囲内で事前に設定した価格に達した時点で自動的にポジションを決済することが目的です。
例えば、FX取引を行う場合を考えてみましょう。トレーダーが特定の通貨ペアを買い注文し、その価格が予想と逆方向に動いて損失が発生した場合、逆指値注文を設定して損失を最小限に抑えることができます。逆指値注文では、トレーダーが損失を許容する限界の価格(逆指値価格)を指定します。
逆指値注文は、トレーダーが感情に左右されずに取引を行うための有効なツールとされています。予想とは逆の市場動向が起こった際に、損失が膨らむことを防ぐことができるため、リスク管理の重要な手法として広く利用されています。
注文方法④利食い注文
利食い注文(Take Profit Order)は、金融取引において、トレーダーが予め設定した利益を確保するための注文です。利食い注文は、特定の価格で利益が出る場合に、その利益を確定させるために使用されます。
トレーダーが取引を行った後、市場が予想通りに動いて利益が発生したとき、利食い注文を使用してその利益を確定させることができます。利食い注文は、トレーダーが利益を確定したい価格を指定し、利益が目標値に達した時点で自動的にポジションを決済する仕組みとなっています。
例えば、FX取引を行う場合を考えてみましょう。トレーダーが特定の通貨ペアを買い注文し、その価格が上昇して利益が出た場合、利食い注文を設定して利益を確保することができます。
利食い注文を使用することで、トレーダーは市場が逆方向に動いて利益が失われるリスクを軽減することができます。ただし、指定した価格に達しない場合は、利食い注文は約定せず、トレーダーは引き続きポジションを保持することになります。
注文方法⑤OCO注文
OCO注文(One Cancels the Other Order)は、金融取引において、2つの関連する注文を同時に出すことで、どちらか一方が成立した時点で他方の注文が自動的にキャンセルされる注文のことです。
OCO注文は、トレーダーが相場の動向に対応するための有用なツールとして利用されます。2つの関連する注文を組み合わせることで、利益を確保するための利益確定注文と損失を制限するための逆指値注文を同時に出すことができます。
OCO注文を使用することで、トレーダーは利益を確保するターゲットと損失を制限するレベルを同時に設定し、市場がどちらか一方の注文をトリガーすると、他方の注文が自動的にキャンセルされるため、効果的なリスク管理が行えます。
具体的な例を見てみましょう。
➀トレーダーが通貨ペアを買い注文した場合
利益確定注文(Take Profit Order)
トレーダーが利益を確保したい価格を指定します。もし価格がそのレベルに達した場合、利益確定注文が成立し、ポジションが自動的に決済されます。
逆指値注文(Stop Loss Order)
トレーダーが損失を制限するための価格を指定します。もし価格がそのレベルに達した場合、逆指値注文が成立し、ポジションが自動的に決済されます。
②トレーダーが通貨ペアを売り注文した場合
利益確定注文
トレーダーが利益を確保したい価格を指定します。もし価格がそのレベルに達した場合、利益確定注文が成立し、ポジションが自動的に決済されます。
逆指値注文
トレーダーが損失を制限するための価格を指定します。もし価格がそのレベルに達した場合、逆指値注文が成立し、ポジションが自動的に決済されます。
注文方法⑥トレーリングストップ注文
トレーリングストップは、金融取引において利益を確保するための注文の一種で、特定の条件が満たされた場合に、逆指値注文(Stop Loss Order)の価格を動かす仕組みです。
通常の逆指値注文では、指定した価格に達した際に自動的にポジションを決済するように設定します。しかし、トレーリングストップでは、利益が増加するにつれて逆指値価格を動かすことができます。
トレーリングストップを使用する場合、トレーダーは利益を確保したい幅(トレール幅)を設定します。そして、市場が有利な方向に動いて利益が増加すると、逆指値価格もトレール幅に応じて上昇または下降します。ただし、逆方向に動いた場合は逆指値価格は固定され、損失を最小限に抑える役割を果たします。
トレーリングストップは、利益を確保する際に利用され、トレーダーが市場の動向に迅速に対応することができる便利なツールです。特にトレンド相場で有効であり、利益を最大限に伸ばすのに役立ちます。ただし、トレーリングストップも市場の変動や流動性によって影響を受ける場合があるため、慎重に設定する必要があります。